自民党豊島区議団を代表いたしまして、「小さな幸せの積み重ねが、豊島の未来をつくる」と題し、

1.防災について

2.誰もが住みたくなる、豊島のまちづくりについて

3.本区の投票所について

質問をさせていただきます。

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1.防災について

はじめに、本区の「防災について」伺います。

日本は地震が大変多い国です。首都直下型地震もいつ起きてもおかしくない状況であり、引き続き、防災対策を行っていく必要があります。

大変な被害が出た災害ではありましたが、私達は東日本大震災や熊本地震から、様々な教訓を得ました。本区でも、その教訓を活かした対策に取り組んでいます。震災に対して事前に備えて、被害を最小限にとどめ、また震災が起きてしまった際には一日でも早く、復旧をしなければなりません。

災害時には、被災していない自治体や関係機関から応援を実施していただきますが、熊本地震では特に、県と市町村の役割分担が明確でなかったことや、様々な団体における受援体制が、十分に整備されていなかったことから混乱が見られました。

更に、区役所が壊れたり、区の職員が被災をしたりすることも考えられます。ひとたび災害が発生すると、例え被害の規模が小さく限定的であったとしても、通常業務の範囲とは異なる新たな業務への対応が必要となります。特に、首都である東京や関東周辺での災害では大きな混乱が予想され、各機関やボランティアからの応援は重要な役割を果たすといえます。「応援・受援」の基礎をしっかりと理解して、それぞれの役割をあらかじめ整備し、組織に位置付けなければなりません。

国は平成29年3月に「地方公共団体のための災害時受援体制に関するガイドライン」を策定しました。今後、東京都においても受援体制の整備が進められていくことが想定されます。

本区におきましても、受援体制のあり方について考えていかなければなりません。人的支援、ならびに物的支援の整備を、進めていただきたいと思いますがいかがでしょうか

海外からの支援が考えられるケースもあります。整備のための計画を作り、様々な可能性を考え、着実に実施していただきたいと思います。

また、人が安全に避難したり、物資を必要なところへ届けたりするためには、輸送するための道路の整備をしっかりと整えておく必要があります。しかし現在、その要ともいえる、特定緊急輸送道路沿道の耐震化状況は、充分であるとは言えません。

必ず実施していただきたい事業ではありますが、建物の所有者の意識が変わらない限り進まず、耐震化100%は難しい状況であります。怪我人や物資を運ぶ道路は、生命線、大動脈であり、一箇所塞がれてしまっただけでも、豊島区だけでなく首都機能全体へ影響を及ぼします。

特定緊急輸送道路の耐震化や無電柱化等、防災の観点から、道路や沿道の整備に関する必要性を今後更に訴え、区民の皆さまに理解をしていただけるよう、また防災対策がしっかりと進んでいくよう引き続きご努力をお願いしたいと存じますが、いかがでしょうか。

また今後、災害時におけるペットへの対応も、課題になると感じます。東日本大震災では多くのペットが置き去りにされました。熊本地震の際にも、同行避難が認められていたにもかかわらずしっかりとした体制が整っていなかったがために、避難所に入れず車中泊をする人が出る等、混乱しました。

もっとも、ペットを飼っている方にとっては家族同然の存在ですが、全ての方が動物を好きなわけではなく、鳴き声が気になったり、動物アレルギーの方がいたりする場合もあります。互いを思いやり、共存できる環境を整備する必要があります。

本区では、校庭における同行避難を全ての避難所で認めていますが、具体的なマニュアルを示したものはまだありません。しかし、「豊島区人と動物の共生会議提言書」をまとめる際に行った調査では、豊島区におけるペットの数は、飼い犬12000匹、飼い猫はその3~4倍、と想定されており、現在はその他にも様々なペットが飼われています。そのうちの1割が避難してきたとしても軽視できない数であり、混乱することが予想されます。

お隣の新宿区ではペット防災マニュアルが策定されています。避難してきた飼い主を主体とする動物愛護部を立ち上げて、動物救護所を設置・運営していくための方法が事細かく記載されています。

災害時に豊島区内、全ての救護所に充分な職員が配置できるとは限りません。何をすべきなのか、動物を飼っている人たちが助け合い、名簿管理等、混乱せずに対応できるよう出来る限り備えておく必要があると考えます。

まずは、人に対する備えを整備することが第一の課題になるかと存じますが、ペット防災についても今後、対策を進めていただきたいと思います。ご見解をお聞かせください。

また、飼われていたペットが迷子になり、保護される事もあります。本区ではケージや食べ物の備蓄は致しませんが、衛生面等からも、対策を検討していく必要があると考えます。

獣医師会やペットショップ等関係団体との連携をさらに強化し、災害時にしっかりと機能する体制作りをしていただきたいと思います。

 

ペットと人間が同じ室内に入れると思っていたり、一緒に避難できることを知らなかったり、そもそも「同行避難」とは何であるのか正しく理解していない人が多くいるのが現状です。日頃からしつけをし、えさやケージは各自で準備すること、一度に複数のキャリーバッグや自身の防災用品を運ぶのは困難であるため、ペットを多頭飼いしている際は気をつけなければならないこと等、同行避難についての正しい情報も、今後、今まで以上に周知していく必要があると考えます。合同防災訓練でも同行避難訓練を行っていますが、動物の数は限られており、なかなか現実に近いかたちで訓練を行うことはできません。

町会の防災訓練等において、ペット防災や同行避難を広く周知していただきたいと思いますがいかがでしょうか。

地球上には様々な生き物が住んでいますが、飛躍的な進化をし、発展し続ける私達だからこそ、災害時に一つでも多くの命が守られるようにご検討いただきますよう、よろしくお願い致します。

 

2.豊島が好きになる、まちづくりについて

次に「誰もが住みたくなる、豊島のまちづくりについて」伺います。

まず、昨年の一般質問でもお伺いさせていただきました、びっくりガードについて伺います。池袋を東西へ移動する際には、びっくりガードやウィロード、駅構内を利用しますが、特にびっくりガードのスロープは幅が約50cm、勾配は約25%あり、子供を乗せて坂やスロープを上がることは大変困難です。また、ベビーカーは片方の車輪しか乗らず、ご高齢の方の手押し車も簡単には通れません。最近では、幼い頃から1人で自転車に乗る子供も増えていますが、就学前の子や小学校低学年の児童は自転車を押して上がることが出来ず、「帰りは違う道で帰ろうと」話している場面も見かけました、

びっくりガードが現在の形になったのは昭和38年。構造上の制約がある中で、耐震補強や改修工事が随時行われていることは存じておりますが、完成からかなりの年月が経っています。大きな窪地の構造になっているため、大雨の時は道路が冠水する恐れも否定できません。ここが通行止めになってしまうと自転車のみならず、車も明治通りや川越街道まで1km以上迂回することになります。

東西デッキの計画や駅前の再開発、歩行者中心のまちづくり等、これから豊島区は大きく変わっていきます。

引き続き、様々な人や車両が通行しやすく、東西の移動がスムーズに行えるようなまちづくりをお願いしたいと存じますがいかがでしょうか。

 

近年、池袋が住みたい街の上位にランキングされるようになりました。待機児童対策や、女性にやさしいまちづくり等、様々な施策を打ち出し、豊島区のイメージアップに繋がっている成果であると感じます。

人がこの街に住みたい、訪れたいと感じる条件に、くつろげる公園の存在や緑の多さがあります。豊島区で今、緑があふれ、区民に愛されている公園といえば南池袋公園が思い浮かびます。どの時間帯に行っても腰をかけて休憩している人がおり、特に休日は、家族連れや幅広い世代の人であふれています。他地区の議員からも「南池袋公園のような公園を造りたいので参考にさせて欲しい。」「出来た経緯やカフェについて教えて欲しい。」と言う問い合わせを沢山いただきます。

南池袋公園は、商店街や地域の方々の協力を受けながら運営されている大変素晴らしい公園です。日頃は、芝生を大切にし、児童や家族が安心して利用できるよう、芝生内にベビーカーを持ち込まないことや、食べ物をこぼすと芝が枯れてしまうので気をつけるよう利用する方に「お願い」をしています。

しかし、一部の出来事ではございますが、南池袋公園で大規模なイベントをした際、大きな機材や材料を運び、芝生内に設置したため、せっかく緑で覆われた芝が大きなダメージを受けてしまったことがありました。拝見していると、とても臨場感があふれる、素晴らしい演目ばかりでありましたが、大きな音量で周囲への配慮を心配する場面もありました。

もっとも、2019年に開催される予定の東アジア文化都市や国際アートカルチャー都市を推進していくことは豊島区のアピールにも繋がる大きなチャンスです。今後、豊島区内各地で様々なイベントを開催していただきたいと思っています。

しかし、多くの方で賑わうまちづくりを展開することと、安全安心で落ち着いた住民の生活を守っていくことは、時に、ぶつかり合ってしまう場合があると感じます。もちろん、どちらも大切です。この公園に限ったことではありませんが、南池袋公園は特に新庁舎の玄関口と自負する公園です。会場の特性を活かし共存共栄していくために、イベントを行う側にも住民側にも説明をし、協力を求めていく必要があると考えます。

是非、豊島区でイベント行う際には業者の方、利用する方々に区民の思いをご理解いただくよう「お願い」をして、より良いイベントが開催できるようにしていただきたいと存じます。

地域の公園でも同じことが言えますが、せっかく広い公園やスペースがあっても様々な禁止事項があると疲れてしまいます。池袋駅を中心に東西南北、様々な特色と文化、芸術がある、国際アートカルチャー都市としまを、力強く推進していた抱きますよう、よろしくお願い致します。

また、決算特別委員会でもお伺いさせていただきましたが、本区では誕生記念樹の配布やグリーンとしま再生プロジェクト、界わい緑化等、緑を増やすために様々な施策を実施しています。しかし、区全体の面積が広くない豊島区においては、緑を植えるスペースを確保することが困難であり、区民は誕生記念樹等、植えたくても植えられない状況にあります。

定期的に出来ることではなく、イベント形式になるかとは存じますが、新しい公園や施設を作る際に、区民の皆さんと共に植樹や緑化の機会を設けてはいかがでしょうか。

家族や子供等、今後、本区の未来を支える方々が豊島区に愛着を持ち、より住み続けたいと思ってもらえるような工夫をお願い致します。

豊島区は、平成26年に消滅可能性都市との指摘を受けました。しかしその指摘を受けて様々な取り組みを実施していただいたことにより、若い世代や、これから子供を育てようとしているファミリー世帯に優しいまちへと変化してきていると感じます。

今年9月に行われたふくろ祭りの際、西池袋公園にて人前式を挙げた、一組の若い夫婦がいました。長い間、豊島区で育んできた様々な繋がりを大切にし、豊島区の良さをたくさん詰め込んだ式にしたいとご相談を受け、多くの方の力をお借りし、ようやく実現に結びついた式でした。とても熱心で、若い方々でこんなにも豊島区を愛し、子供達に引き継ごうとしている人がいると言うことに感動を致しました。地域のお祭りやリノベーションまちづくり等、様々な場面で豊島区を活気のあるまちにしたい、盛り上げていきたいと考えている若者に出会います。

本区では、結婚から出産・子育てまで切れ目の無い支援に取り組んでおり、一人でも多くの若い方が、家庭を持ち、豊島区でこれから大きな一歩を踏み出して欲しいという思いが込められていると感じます。特に自由に使える資産が少ない若い世代の間では、結婚式のかたちも変わりつつありますが、結婚式を挙げた夫婦と挙げなかった夫婦では離婚率に大きな差が生まれます。民間の統計における、一番数値が大きなもので、式を挙げていない家庭の8割が離婚をしていると言う調査結果もあり、何らかの形で記念に残すことは大切なことであると言えます。

最近では、婚姻届提出記念撮影コーナーを設けたり、写真サービスを行ったりする自治体も増えてまいりました。

様々な制度と、子育て支援を実施していただくと共に、本区でも記念撮影スポットを設置するなど、さりげない気遣いで門出を祝福し、若い世代に「住み続けた」いと豊島区を好きになってもらえるような工夫を行っていただきたいと思いますがいかがでしょうか。

目黒区や足立区役所を始め、区や市役所等の施設で結婚式が出来る自治体もございます。目黒区が庁舎での結婚式を企画したのは、20代~30代の若手職員たちです。庁舎の素晴らしい建築を何かに活かせないか、区の税収以外の収入を確保できないか、既存の考えに縛られない発想が採用されたと言います。本区におかれましても、柔軟な発想による、思いやりがあふれる温かいまちづくりを行っていただきたいと思います。
若い保育士さんや保育に係る方と意見交換をさせていただいた際、「子供が大好きであるが、保育士の仕事をしていたのでは、結婚して家族を養っていくことは出来ない。」「なぜ、子供と若者に税金は使われないのか。」と、意見をいただくことがありました。

豊島区では、平成28年度予算において子育て支援策に過去最大の予算を付け、4月に待機児童ゼロを達成していることや、「女性にやさしいまち」、「子育てしやすい環境づくり」に力を入れていることを説明すると理解を示していただけたものの、区民の皆さまが得られる情報は限られており、どのようなまちづくりが行われているのか、自分達の税金がどのように使われているのか、よりわかりやすく明確に示していくことが重要であると改めて感じました。長年にわたり豊島区で暮らしてきた方はもとより、若い世代も様々な夢と熱い思いを持っていますが、その一方で、将来に対する不安も抱いています。

前定例会の一般質問でも話が出ておりましたふるさと納税では、収めた税金をどのようなことに使用して欲しいか使い道を選択できるように、設定することが出来ます。

本区においても今後、子育て支援や福祉、スポーツ振興等、豊島を応援する事業を選択できるようにしていただきたいと存じますがいかがでしょうか。

具体的でユニークな事業から大きな項目まで、自治体によってそれぞれですが、23区内でも設定している自治体がございます。住居、また故郷において、自身が希望する施策に力を入れてもらえるという信頼と安心感は、責任ある区政運営していく上でとても大切なことであると思います。ぜひ検討していただきますよう、よろしくお願いいたします。

この項目の最後に、トキワ荘、マンガによるまちづくりについてお伺い致します。

前回も質問させていただきましたので、多くは申し上げませんが、先日、区民ひろば富士見台にて、「マンガの聖地としまミュージアム整備に伴う、南長崎花咲公園活用にかかる意見交換会」が行われ、特に建設予定地である地元町会の方々から、多くの要望と質問が出ていました。当日出席された区の職員の方は丁寧にお答えをされていました。そこで出た意見に関しましては、真摯に受け止め活かしていただけるものと感じております。

南長崎マンガランド構想を成功させるため、区民の皆さまから要望のあった、トキワ荘建設の周知の徹底と、具体的なまちづくりの説明会、意見交換の機会を増やしていただくよう要望致します。

事前の丁寧な説明や小さな気遣いが、大きな信頼となって帰ってきます。まちづくりと個々人の生活、ハード面、ソフト面が共に充実し、区民生活の向上に繋がるよう、よろしくお願い致します。

 

3.投票票所について

最後に、本区の「投票所について」お伺い致します。

近年、期日前投票の割合が増加しています。投票所を設置する場所も工夫され、期日前投票の制度が浸透し、利便性が高まってきたことが要因にあげられます。西武、東武の両デパートでの投票所は、テレビでも取り上げられ、本区でも積極的な取り組みを実施していただいていると感じます。

駅や商業施設から離れている豊島区役所においても、朝早くから多くの方が投票に訪れている光景を目にしました。わざわざ投票するためだけに出向くのではなく、出勤前や帰宅時、外出したついでに投票できると更に便利になります。しかし、本区の期日前投票所は駅から離れている所が多く、池袋駅に接続している両デパートで投票できる時間は午前10時から。仕事から帰宅した人は、終了する夜8時に間に合わない方もいます。更に、比較的入りやすい1階に、会場が設置されている投票所はまだ少ない状況です。

それに加え、今回の衆議院議員選挙から、区割りが大きく変更になりました。今回の衆院選のように、投票できる期間中、悪天候が続くこともあります。有権者が投票しやすい環境をより一層整備し、投票率の向上を図っていくことは、引き続き重要な課題であります。

投票する環境の向上を図るため、様々な取り組みが全国的に行われています。人件費や会場の関係等から、まだ実施する団体は少数にとどまりますが、「共通投票所の設置」や、期日前の「投票時間の弾力化」、投票時間の延長が行われている自治体があります。前後、30分から2時間延長し、特に20時以降の帰宅時間での効果が現れている自治体が多い傾向にあります。また病院に期日前投票所を設置したり、若い人たちの投票率向上のために、大学や高校に投票所を設けたりする自治体もあります。利用するのが区民だけではないために、短時間、一日限りの実施が大半ですが、他地域の方へも選挙であることを周知し、投票を促すきっかけとなると考えます。

また、神奈川県の箱根町や島根県浜名市等、山間や地域の実情等を踏まえて使用されることが多い状況でございますが、ハイエースやワゴン車を利用した「移動式の期日前投票所」を実施している自治体もあります。一度に投票できる人数は限られますが、施設の設営時間や人員縮小のため、移動に使う車自体で直接投票ができます。今後更に、投票する人がわかりやすく、立ち寄りやすい場所で、投票を実施していく必要があるのではないかと感じます。

例えば「時間の弾力化」や「移動式」という手法を組み合わせれば、短時間ごとに複数箇所を回れる機動性を活かして、買い物客が多い場所と時間帯に投票所を設置することも、出かけることが困難な高齢者施設等を回ることも、通勤・通学の時間帯、帰宅時間帯に駅前で実施することも可能になります。

特に、期日前投票所の時間や場所につきましては、区民のニーズと時代に合わせて、柔軟に検討していただきたいと思いますがいかがでしょうか。

また、平成10年の公職選挙法改正以前の不在者投票制度においては、「見込み」ではなく「確実に選挙期日の投票が困難」であることが必要条件であり、要件は極めて限定的でした。その後、様々な検討がなされ、平成15年に行われた公職選挙法改正により、現在の期日前投票制度が設けられました。当初と比べ、「レジャー、旅行、買い物」も認められるようになり、利用者が大幅に増加しました。

10月に実施された衆議院議員選挙では、全国における期日前投票を利用された方は過去最多、投票者の3人に1人にあたります。制度の浸透に伴い、投票日に投票する、という考え方が少しずつ変化していると感じます。本来は事前の投票を例外的に認める制度ではありましたが、投票しやすい環境がつくられるのであれば好ましい傾向であるといえます。

構えてしまいがちな投票ですが、「毎日が投票日」と言う考え方を広め、期日前投票の良さを活かした、気軽に足を運べる環境づくりを、今後も検討していただきたいと存じますがいかがでしょうか。

 ネットで投票できるようにして欲しいという声が多くあります。働き方も変わり、日曜日に仕事をしている方も増えました。ミスが許されない作業であり慎重に検討しなければならないと思いますが、今後また、衆議院の選挙区割りが変更される可能性があるとの話もあり、投票所や開票所の議論は続くものと予想されますので引き続き、前向きなご検討をお願い致します。

 

最後に、主権者教育についてお伺い致します。

先月行われた衆議院議員選挙の際、京都市にある大学教授の、一件のツイートが話題になりました。

「衆院選ということで、授業で「投票に行くか」という簡単なアンケートをしている。『行く』という学生が多いが、興味深いのは『行かない』の理由で『間違った投票をして世の中を悪くしたくないから』と述べる者が少数だがいたこと。これは根が深い気がする。」と言うものです。

一般的には、「若者が選挙に行かない」=「面倒くさい」「しっかりと考えていない」と捉えられがちです。しかし、まじめに考えすぎたり、詳しくもない自分には投票する資格がないと自己肯定感が低い若者がいるというのは、投票率という数字だけでは見えてこない、現代社会ならではの傾向、特徴ではないかと感じます。

本区でも主権者教育を実施していただいており大変素晴らしい取り組みであると思います。しかし、現代の若者は、実名での議論を嫌がり、リスクを避ける傾向にあります。主権者教育を実施する際には若者に対して、政治、選挙に学校の試験のような正解はないこと、詳しく理解していなかったとしても、意見を出し合って決めるのが、民主主義であることを合わせて伝えていただきたいと思います。

また、現在実施している模擬投票の授業においては、それぞれの候補者の意見を一斉に聞き比べて考えていきますが、実際の選挙の場合には、そのような機会はほぼありません。学校での主権者教育は限られた時間であると推察致しますが、実際の政治と、住んでいるまちについて考える、力をつけられるのが理想であります。

今後は、区の現状や課題についても伝え、区議会便りや選挙公報の存在、見方を教えたりする等、中立性を保ちながらも一歩踏み込み、情報収集の仕方について知るきっかけをつくっていただきたいと思いますがいかがでしょうか。

日本では、誰もが投票できる権利を持っているにもかかわらず、投票率は低い状態です。より良い社会にしていきたいと思うのであれば、投票する側も考え方を改めなければならない部分があるかとは存じます。

しかし現在は、スマホ一つで、世界中に交友関係を広げたり、瞬時に様々な情報を手に入れられたりする便利な時代であり、逆にそれが、複雑な社会問題を生み出すことや、若者の迷いにも繋がります。

豊島区におかれましては、全世代が、人と人が支えあうという暖かさを感じ、「一緒に豊島の未来をつくっている」、実感が持てるような住民参加型のまちづくりを、より一層実施していただきますよう、よろしくお願い致します。

以上で私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。